むし歯は歯の表面にできる菌が原因で歯を侵食していき、進行すると神経や血管が破壊されるため、歯の根元から感染が進行して歯が抜け落ちることもあります。歯周病は、歯と歯肉の間の歯槽骨が破壊され、歯が支える骨が失われることによって歯が抜け落ちることがあります。
歯を失う原因のほとんどは、これらむし歯や歯周病によるものです。

その他の歯の失い方としては、事故や外傷による歯の折れや抜け落ち、先天性の異常などが挙げられますが、その割合は比較的少ないです。
定期的な歯科検診や適切な歯磨きなど、予防に努めることが大切です。

むし歯の進行

C0とはどのような状態ですか？

虫歯の進行のCOとは、虫歯の初期段階である「caries onset（カリエス・オンセット）」の略称です。
この段階では、歯のエナメル質（歯の表面の硬い部分）に微小な穴が開いた状態で、虫歯の初期症状が現れた状態です。
歯の表面にある白い斑点や、歯の表面が滑らかでなくなるなどの症状が見られることがあります。歯の神経や血管への影響がないため、治療が容易です。
適切な治療を行い、虫歯を進行させないように予防することが重要です。

C1とはどのような状態ですか？

C1の段階では、歯のエナメル質（歯の表面の硬い部分）から、象牙質（エナメル質の下にある、柔らかい部分）にかけての部分が溶け出している状態で、歯の表面にくぼみが生じ、初期虫歯の症状が現れます。
虫歯菌が進入したことで、象牙質内部の神経や血管にもダメージを与え、しみたり痛みが出たりすることもあります。
この段階では、まだ象牙質の内部の神経や血管が生きているため、治療によって虫歯を進行させないようにすることができます。
詰め物や被せ物などの保護をすることで、虫歯の進行を防ぐことができます。
しかし、放置すると虫歯は進行し、歯の神経や血管に深刻なダメージを与え、根管治療や抜歯が必要になることがあります。

C2とはどのような状態ですか？

C1の段階から進行して、歯の象牙質内部に進行した虫歯があり、歯の表面にはくぼみができ、色が黒っぽく変色している場合が多いです。
この段階では、まだ虫歯が歯の表面に限定されており、歯の神経や血管が生きている場合があります。
しかし、C2の段階で虫歯を放置しておくと、虫歯が更に進行し、神経や血管に影響を与えてしまい、痛みや腫れなどの症状が現れる場合があります。
虫歯が深くなるにつれて、根管治療や抜歯を行うことが必要になる場合があります。
この段階でも、まだ歯を保存することが可能な場合があります。詰め物や被せ物などの保護を行い、虫歯の進行を止めることが大切です。

C3とはどのような状態ですか？

C2の段階から進行して、歯のエナメル質と象牙質の両方に及ぶ広範囲の虫歯が見られる状態を指します。
虫歯の部分が大きくくぼんでおり、黒や茶色の変色が目立ちます。また、痛みや違和感が出ることがあります。
この段階での治療には、虫歯を削り取り、詰め物や被せ物で歯を補修する方法が一般的です。
しかし虫歯が深い場合は、神経や血管へのダメージが起こっている可能性があるため、根管治療が必要になることもあります。
C3の段階は、歯の損傷が深刻であり、歯を保存するためには早急な治療が必要です。
また、虫歯の原因となる歯垢や食生活の改善、適切な歯磨きなどの予防策が大切です。

C4とはどのような状態ですか？

C3の段階から進行して、歯のエナメル質と象牙質の両方に及ぶ広範囲の虫歯が見られる状態を指します。
虫歯の部分が大きくくぼんでおり、黒や茶色の変色が目立ち、虫歯の表面が軟らかくなっていることが多いです。
C4段階では、虫歯が深刻であるため、根管治療や抜歯が必要となり、歯を失うリスクが高くなります。

むし歯の治療について

むし歯の治療は、むし歯の大きさや状態によって痛み方や治療方法が異なってきます。
むし歯は、風邪のように自然に治ることはありません！
早期に治療を始めることで、治療回数や費用を抑えることができます。
むし歯の治療を行う上で、私たちは以下のような事を心がけて治療を行っております。

むし歯の治療は最終的には、詰めものやかぶせものをします。かぶせものでは、極めて歯の色に近い材料や金属アレルギーにならないものがあり、とても機能的、審美的です。
しかし、

歯磨きをしっかり行い、虫歯にならないようにしましょう。